【読書録】青い月の夜、もう一度彼女に恋をする
今回読んだのは『青い月の夜、もう一度彼女に恋をする』。
なんだか京都に行きたくなったときに見つけて、ジャケ買いした。
この本を読んだきっかけ
そもそもなぜ京都に行きたくなったかというと、所用で京都を「通過」する機会があったから。ただ、目的地は京都の先にあったため、京都駅とそこから見える風景だけチラ見して過ぎ去ってしまった。
数か月前にいった京都の思い出がよみがえり、「ここで降りたいな…」とおもったので、その気持ちの供養で読もうと思ったのがきっかけ。偶然にも、夏休みの京都が物語の舞台だったので、タイミングはジャストミートだった。
概要
ネタバレになるので詳細は省くが、SFとまではいわないけれど、ファンタジー、という内容。割合的には、90%は切ない気分で、10%はそうでない気分(あえて書かない)で読んだ。いわゆる甘酸っぱいお話。読みなれてないジャンルだったので、なんだかいずくなってしまった。
主に夜の京都の描写が出てくる。自分はここ5年で京都へ行く機会が激減してしまったので、記憶が薄れ、クリアに思い浮かべられない描写もあった。京都に住んでいる人、あるいは言った記憶が薄れていない人が読んだら、もっと楽しめるかもしれない。
感想
本筋からおおきくはずれるが、個人的に印象にのこったのは、ミニトマトの話。
悩み事は、自分が勝手に水をやって大きくしてしまうものだということをミニトマト育て喩えた表現。ミニトマトが成長したり、実ったりしてしまったら、それは誰かに報告したり、食べてしまえばいい。だけど、それを聞いてくれ、食べてくれる人がいることが大切なのだという。
たしかに、悩み事って、それが実現することはほぼなく、どちらかというと悩んでいるその時間そのものが人を病ませている気がする。
結び
甘酸っぱい、適度にファンタジー要素を含む小説を読みたい方、または京都の描写を楽しみながら読みたい方にお勧め。