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2021年8月の読書録

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8月は夏休み期間で時間があったので、たくさんの本を読んだ。仕事関連の本は少なく、小説が多めだった。

印象に残った本は以下のとおり。

  • 万城目学ヒトコブラクダ層ぜっと』
    もはや定番の、タイトルから全く内容が創造がつかない小説。上下巻合わせて900ページ越えの長編だったので、仕事が落ち着いた8月にじっくり読んだ。

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  • 進士素丸『文豪どうかしてる逸話集』
    とても読みやすく、文豪の常人離れしたエピソードを知ることができる。『人間失格』や『檀流クッキング』を読むきっかけにもなった。
  • 世阿弥風姿花伝
    現代語訳の力もあるが、いまの生活でも大いに役立つ考え、名言がおおく、丹戸も読み返したいと思った。この本をきっかけに、能や落語の本も読むことにつながった。

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8月の読書メーター
読んだ本の数:22
読んだページ数:5540
ナイス数:133

絶滅の人類史―なぜ「私たち」が生き延びたのか (NHK出版新書)絶滅の人類史―なぜ「私たち」が生き延びたのか (NHK出版新書)感想
ホモ・サピエンスネアンデルタール人を駆逐したわけではなく、一緒に生存していたタイミングがあり、交配もしていた。ただ、子孫を残す力が強かったのか、寒さへの耐性からか、食料調達能力の差からか、我々だけが生き残り、ネアンデルタール人は絶滅してしまった、ということが書かれている。考古学の難しい解説が苦手な人におすすめかな。『我々はなぜ我々だけなのか』という本にはさらに細かく、考古学的証拠を元に説明があるので、もっと深掘りしたい人はそちらを読むとよいかも(ちなみに両者とも主張は似ている)。
読了日:08月31日 著者:更科 功

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言い寄る (講談社文庫)言い寄る (講談社文庫)感想
最初は主人公の行動に共感できなかった。けれど、大切な人をこういう形で失うと、どういう気持ちになるのか、丁寧に描写されていることもあり、ここ大いに共感。主人公の片想いのお相手、くっつくならとっくにそうなってるんだよなあ…くっつかないってことはアウトオブ眼中なわけで…って他人事なら冷静に書けるんだけど、自分のことになったら、そうはいかないのだろうなあ。脈なしなのにその判断がつかなくなるという意味で、恋は盲目ってこういうことか〜と苦い気持ちにさせられる。しかもこの話、続くんだ…。
読了日:08月30日 著者:田辺 聖子

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ガール (講談社文庫)ガール (講談社文庫)感想
30過ぎの働く女性が主人公。どの人も、少しずつ価値観やタイプは違うのだけど、共感の嵐。何かにつけて仕事とプライベートを天秤に乗せがち。前半は苦しくて共感できる展開が続くのだけど、最後には救いの気づきや叫びがあって、ほっとする。どんな道を選んでも、違う道があったんじゃないかと思ってしまうし「人生の半分はブルー」。媚びを売らない、男の後ろに一歩さがる立場を嫌う仕事スタイルでも、それが偽りのない自分ならいいじゃん!と明るい気持ちになれた。余談だけど、これを書いている奥田さんて男性なんですね…凄い。
読了日:08月29日 著者:奥田 英朗

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教養として学んでおきたい落語 (マイナビ新書)教養として学んでおきたい落語 (マイナビ新書)感想
Kindleにおすすめされた(恐らく風姿花伝→能・狂言→落語という繋がり)ので読んでみた。寄席は演者のリレーみたいなもので、みんなお後にバトンをパスしていくというのは、言われてみればそうだけど、全く気づかなかった。能・狂言に比べて一層肩肘張らずに気楽に聞けるのが落語で、必要なのは『眠くならないだけの元気」だけとのこと。たしかに長丁場なので大事かも。著者は「落語の本はほんと無駄に出てますね」といってたが、読了後、著者による落語解説書が一気におすすめに登場。無駄とは言わないけど、本当に沢山あった笑
読了日:08月28日 著者:堀井憲一郎

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【Amazon.co.jp限定】教養として学んでおきたい能・狂言(特典PDF「特別付録 著者おすすめ能楽」付き) (マイナビ新書)【Amazon.co.jp限定】教養として学んでおきたい能・狂言(特典PDF「特別付録 著者おすすめ能楽」付き) (マイナビ新書)感想
世阿弥風姿花伝』を読み、能に興味を持ったので読んでみた。もともと母親が能や狂言が好きで話を聞く機会が多かったこともあり、すんなり読めた。狂言は何度か見たことがあるが、その時はただストーリーが面白いなくらいにしか思わなかったと後悔。この本を読むと内容だけでなく表現や台詞にも面白さが散りばめられていたことがわかる。それから、能は、最先端テクノロジーではなく、そのテクノロジーを生み出す人間の叡智「想像力」を使って見るものだというのは面白い考え方だった。機会があれば、能と狂言を見に行きたいなあと思った。
読了日:08月27日 著者:葛西聖司

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武器としての書く技術武器としての書く技術感想
個人的に重要だと思ったのは、情報がどんどん移り変わる時代の「書く」行為には、スピード感が大切であること、そしてブログを書く時くらいは「和をもって尊しとなす」は横に置いて、意見を主張すること。後者は、あえて断定的な表現を避けたり、過度なクッション言葉をおいたりせず、思いをクリアに伝えることが大事という。たしかに日々の仕事って、リスクヘッジも兼ねて断定的な表現を避けるきらいがあるので、その悪い癖を身につけないようにするのにも良いかも。お金の話もあって、夢よりも努力の重要性を見せてくれる本だった。
読了日:08月26日 著者:イケダ ハヤト


青い月の夜、もう一度彼女に恋をする (双葉文庫)青い月の夜、もう一度彼女に恋をする (双葉文庫)感想
諸用で京都を通過だけする機会があり、なんとなく京都が舞台の本が読みたくなって手に取った。あくまで京都は背景で、京の魔物がナントカみたいな話ではないのだけど、描写が素敵だった。でもなんか読んでていずかったというか、直前に読んだ小説とのギャップで軽く読めちゃった感覚。お婆ちゃんの、トマトの話は印象深くて、しんどくなったら思い出したい考え方。
読了日:08月25日 著者:広瀬 未衣

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ちいさな幸福 <All Small Things> (講談社文庫)ちいさな幸福 <All Small Things> (講談社文庫)感想
どんどん主人公が変わるが、途中で「この名前…!」と思う展開がくる。同じ時間を共有しているのに、二人の感じ方は絶妙に違う。十円玉に似た話は自分も経験ある。自分は五十円玉に救われたのだけど。
読了日:08月25日 著者:角田 光代

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現代語訳 風姿花伝現代語訳 風姿花伝感想
能が題材ではあるものの、良い意味で普遍的で、現代の仕事や人間関係への示唆も含む内容。怠慢や奢りを戒めて励むことが大事なのだと思った。実は先月、別の現代語訳を読んで挫折していた本だったのだが、こちらは現代語訳がわかりやすく、元々そこまで長くない本だったこともありすんなり読めた。何度も読み直したい。
読了日:08月24日 著者:世阿弥


MOGUMOGU食べ歩きくま(3) (ワイドKC)MOGUMOGU食べ歩きくま(3) (ワイドKC)感想
熱が出て「食べ歩かないくま」ちゃんだったのに、結構ガッツリご飯食べていて、思わず笑ってしまった。1巻から「どれも美味しそうだなあ」と思って読んでたけど、これでシリーズ終わってしまうのが寂しいなあ〜。コロナおさまったら、紹介されているお店に行きたい(くまちゃんほど辛いものは食べられないけれど…)。
読了日:08月23日 著者:ナガノ


人間失格(角川文庫)人間失格(角川文庫)感想
Quiz Knock読書会の課題図書。この歳になってもまだ読み通したことがなかったのだが、これは読書会でも言われていた通り、「本気の読書会」に相応しい難度…。難しいからこそ一人ではなく読書会する意味があるんだというのは納得。本書で唯一わからなかったのは、葉蔵が自信が犯された罪を訴えなかったのは人間不信ではなく何だったのかということ。人間が葉蔵に対する信頼の殻を閉じていたとは、周りが自分を信じていなかったということなのかな?そして、最も衝撃だったのは最後の一文。葉蔵がそんな年齢だとは思わなかったよ。
読了日:08月23日 著者:太宰治

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檀流クッキング (中公文庫BIBLIO)檀流クッキング (中公文庫BIBLIO)感想
別の本からの流入で読了。繊細な檀流クッキングのレシピが記載されているかと思いきや、「鶏肉にたくさん酒をかける。たくさんというのは、浴びるほどということだ」など、大胆な部分もあり面白い。自分の苦手な臓物レシピ多めだが、これを読むとまたトライしてみようかなという気持ちも僅かに湧いてくる。臓物以外のレシピもあり、久々に手の込んだ料理やってみたいなと思わせてくれる本。
読了日:08月20日 著者:檀 一雄


美貌のひと 歴史に名を刻んだ顔 (PHP新書)美貌のひと 歴史に名を刻んだ顔 (PHP新書)感想
美貌や美貌を描いた裏にあるドラマは悲劇や喜劇、どん底からの這い上がりだったり、煌びやかに見えて身分差別に苦しめられた生涯だったりとさまざま。背景や描かれている小物から国や身分まで考察できるのは面白い。絵の中の小物って、綺麗だなあとか、美味しそうだなあとかくらいしか感想を抱いていなかったけど、商人階級の紅茶の飲み方が描写されている絵があって奥が深いなあと思った。
読了日:08月15日 著者:中野 京子


名画で読み解く プロイセン王家12の物語 (光文社新書)名画で読み解く プロイセン王家12の物語 (光文社新書)感想
名画を見ると、歓喜の中に悲しみがあったり、実は時間軸をあえてずらした描写があったりしておもしろい。それにしても、プロイセンの歴代王、名前ややこしすぎ(世界史で苦しめられた記憶が蘇る)笑。
読了日:08月15日 著者:中野 京子


円のゆくえを問いなおす―実証的・歴史的にみた日本経済 (ちくま新書)円のゆくえを問いなおす―実証的・歴史的にみた日本経済 (ちくま新書)感想
為替の説明を任されて資料を作っていた時に見つけた本。読み終えるより先に締め切りが来てしまったが、あと1ヶ月早く見つけていたらよかったと思うくらいわかりやすかった。よく、海外直投増加の背景として円高を挙げるけど、実際は一要因で動くもんではなく、交易条件も考えないといかんなあと思った(来年用の資料に加筆しとこ)。
読了日:08月14日 著者:片岡 剛士


ヒトコブラクダ層ぜっと(下)ヒトコブラクダ層ぜっと(下)感想
下巻ではまず「ぜっと」の意味が明らかになる。謎の女イナンナは全てを見越していたようで実は大きな賭けだった。イナンナは妹を救うべく、偶然25年前に出会っていた三兄弟が選ぶ。ミッション(=妹を救う)の中で銀亀さんの意外なバックグラウンドや、実は最初にミッションをふっかけられたのは梵地であることが明らかになる。 万城目せんせの、奇想天外といいつつ、みっちり調べられている歴史的背景には脱帽。史実とファンタジーを継ぎ目なく合体させるスタイルは健在。読み終えて満足感だが、初読のワクワク感が終わってちょっと寂しい。
読了日:08月13日 著者:万城目 学


愛がなんだ (角川文庫)愛がなんだ (角川文庫)感想
テルコ…絶対その恋愛やめた方がいいよ…と思いながら読むのだけど、自分がテルコを諭せる立場にいるのかというと、そうとも言えず、むしろテルコみたいになってしまう自分がいることも否定できない。誰しもそうなんじゃないかなあ?恋愛に溺れるテルコと、それをバッサリ否定する葉子、考えの全く違う人間を登場させられるところは、さすが小説家さん…と思った。
読了日:08月08日 著者:角田 光代


お金の流れでわかる世界の歴史  富、経済、権力・・・・・・はこう「動いた」お金の流れでわかる世界の歴史 富、経済、権力・・・・・・はこう「動いた」感想
『マネーの世界史』を読んでいるのだがいまいち理解が進まず、一旦難度を下げた類似本を読もうと思い手に取った。徴税担当がマージンを得られるようなシステムは崩壊すること、ブレトン・ウッズ体制の矛盾などなど、丁寧に説明されている。いわゆる世界史の教科書で読む戦争が起こった理由というのは後付けまたは表面的なものもあり、実際は本書にあるような富や経済力をめぐる争いが火種になっていることが多いのだなあと思った。
読了日:08月07日 著者:大村 大次郎


あなたの知らない栃木県の歴史 (歴史新書)あなたの知らない栃木県の歴史 (歴史新書)感想
東照宮って、東の天照(アマテラス)として西に対抗したい意図を持った名称だったのか…。
読了日:08月06日 著者: 


文豪どうかしてる逸話集文豪どうかしてる逸話集感想
著者による3行程度の名作紹介が個人的には面白かった。いい意味でゆる〜く、内容が紹介されていて、例えば檀一雄の『檀流クッキング』は読んでみたいなあと思った。 この本で紹介されている文豪が、もれなくお金の使い方が女性関係に問題ありで、素晴らしい作品を描く人が、模範的な生活をしているとも限らないし、そうである必要もないんだなと思った。ただ、そうは言っても宿代が払えない太宰治に、人質として置いていかれた檀一雄は可哀想。「走れよ、太宰」と思った。
読了日:08月04日 著者:進士 素丸


さよなら私 (角川文庫)さよなら私 (角川文庫)感想
自分探しというけれども、そもそもそんな探すべき自分はないのでは?というような「無の自覚」を説く前半部分から、後半は一気に俗な内容になった笑
読了日:08月04日 著者:みうら じゅん


ヒトコブラクダ層ぜっと(上)ヒトコブラクダ層ぜっと(上)感想
歴史モチーフの作品であっても、これまでと違い舞台はほぼイラク。主人公の三つ子は特殊な能力を持つものの、いい意味でその使用は最低限になっていて(銀亀さんがいるからかな?)リアリティと非リアリティのバランスが絶妙。そういえば、三兄弟の名前が素敵すぎる、これも何かの伏線なのか、万城目せんせのセンスなのか…イナンナの正体と目的含め、まだまだ回収されていないフラグがたくさんあるので、下巻も楽しみ。
読了日:08月04日 著者:万城目 学

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