読書録~看書便條~

読書録ブログです。小説、趣味、仕事の本などいろいろ。Kindle Unlimitedにお世話になっています。

受験生時代に知りたかった歌。

高校3年生の時、世界史を選択していたので、米国大統領を暗記した記憶がある。また、受験では使わなかったものの、教養というか、日本経済に関する基礎知識というか、日本の首相も覚えようと試みた(が、挫折した)記憶もある。

当時は受験勉強で忙しく、スマホもなかったので、ネットサーフィンをする暇も術もなかった。そのため、先生が教えてくれた語呂合わせや、友人が予備校で教わった語呂合わせを横流しして頭に叩き込んだ記憶がある。

…が、もう何年も前のことになるので、当時あんなに頑張って覚えたことも、もうほぼ忘れてしまった(ちょっとは覚えているけど、人名と主要功績しかわからず、順番や、何年くらいにいた人なのかまでは覚えていないという感じ)。まあ、日常生活では直近数年の大統領(や首相)を覚えておけば支障ないのでいいのだが…。

 

ある日、Youtubeを見ていたら、偉人ビンゴというものを見つけた。偉人ビンゴとは、端的に言うと、数字の代わりに日本の歴代首相で行うビンゴのこと。

www.youtube.com

日本の歴代首相を覚えきれなかった自分からすると、「そもそもビンゴのマスを埋められるだけの首相を思い出せるのか!?」と疑問…。
しかし、そんなポンコツな自分と異なり、ビンゴ参加者が年月日をみただけで「この時期なら〇〇首相じゃない?」と予測できることに脱帽した。と、同時に自分も首相くらいはちゃんと覚えようかなという気がしてきた。

 

日本史・世界史の教科書はもう持っていないのと、活字では頭に叩き込めない(高3でできなかったのに、今もう一度やってできるビジョンはない)ので、ググってみた。すると、たくさんの暗記ソング(替え歌)が出てくるではないか…。

もしかすると自分が受験生の時もこういう替え歌はあったのかもしれないが、当時の自分はそんなこと知らず、ごろの悪い語呂合わせを作ったり、友人や先生経由で仕入れた語呂合わせを使って頭に知識を詰め込んでいた。しかし、無理やり知識を詰め込んでもなかなか覚えられないし、そもそも詰め込む作業中に眠くなったりしてしんどかった記憶しかない。こういう歌に、受験生時代に出会えたらよかったなと思ったのだった。

ということで、個人的に覚えやすいなあと感じた替え歌をここにメモっておく。ひとまず、戦後の日本首相と、米国大統領は仕事でも使いそうなので、優先的に覚えようかなあ。この歌で覚えられるのは主に「順番」なので、主要功績は別途勉強が必要そうだけども、順番の方が覚えにくいのでそれがクリアできるのは大きい。

日本の歴代首相

【最新】「千本桜」で戦後の内閣総理大臣を歌ってみた 2021ver.【覚え歌】 - YouTube

フルネーム暗記できる&コメント欄に主要業績がまとまっているので良い。
歌にすると、「三角大福」の就任順序も間違えなくなるので便利。

【替え歌】「残酷な天使のテーゼ」で歴代総理大臣名を歌う - YouTube
こちらは伊藤博文から順々になっているので、戦前から暗記するならこちらも併用がよさげ。

ちなみに、最近の各首相主要功績をざっくり知るのであれば、TBSの歴代総理列伝がわかりやすい。

米国の歴代大統領

【覚え歌】「U.S.A.」でアメリカ合衆国の歴代大統領の名前を歌います。/President's Name of U.S.A. - YouTube
歴代大統領をフルネームで覚えられる。あと、選曲がすばらしい(笑)。

【LEVEL5 -judgelight-】とある神曲の替え歌で覚えるアメリカの大統領【歴代アメリカ大統領/The Presidents Song】 - YouTube
フルネームでなくてもいいならこっちも便利。フルネームとファミリーネームのみが混在しているので、名前だけ事前に叩き込んでおけば、こっちのほうが歌って思い出す時間は短くて済む。

おまけ

これは日常生活でまず使うことはないけど、デカい数字の単位を覚えるのにおすすめ。
※漢字圏の単位と、華厳経の単位が混在しているけど、一十~無量大数と、不仮説不仮説転とちょい手前くらいの単位はこれで覚えられた。

www.youtube.com

 

たまには褒めちぎられたい。

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先日、語学アプリを通じて1時間の中国語レッスンを受けた。レッスンと言っても教科書を使うわけではなく、ネイティブスピーカーに1時間つきあってもらって、カフェでひたすら中国語でしゃべるというもの。

もともとは空いた時間に中国語を練習しようと思って依頼をしたのだが、話してみると、自分の中国語水準がはたから見るとどの程度なのか、改めて知ることができた。ついでにいうと「君、中国語うまいね!」と褒めちぎられてやる気がわいた

普段の授業では褒められることがレア

実は、今回のレッスンとは別に、毎週2回中国語のオンライン授業を受けている。先生は固定されているので、生徒の苦手を把握してくれるし、半年に一度くらい成績レビューもある。ただ(これは自分自身の問題だが)、基本はできないことをできるようにしていくことが目的なので、中国語を話せること自体を褒められることはまずない。あるとしたら、自分の話した文法があっていた時にOKといってくれるとか。

これはこれで大変勉強になるのだが、自分の場合、基本先生意外と中国語を話す機会がないので、中国語を褒められる機会というのがほぼない。むしろ、自分ができない・話せない状況に直面している時間が長くなる。

たまに違う人と話すと、客観的な実力を知ることができる

今回は、たまたま空き時間があったので、普段の授業とは違う枠組みでレッスンを受けた。今回使用したのはこのアプリ。新型コロナを機に使用しなくなっていたが、ポイントが余っていたのでをれを使ってレッスンを受けた。

app-flamingo.com

レッスンは、カフェで1時間中国語でおしゃべりするというもの。事前にお互いの言語レベルは共有しておき、当日は表現方法や単語がわからないときは教えてもらいつつ、楽しくしゃべってあっという間に終了した。

今回お世話になった先生は、別の生徒にも中国語を教えているようだった。そのため、私の話し方や使用する単語から、レベルが判断できたようで、

難し目だけどこの単語を知っていますか、
とか、
こんな単語も知っているんですか!
とか、コメントをはさみつつレッスンをしてくれた。コメントがあると、自分の質問が中級レベルなのかその上なのかなんとなくわかってありがたかった

やっぱり褒められると嬉しいし、やる気が出る

最終的に、今回のレッスンでは、自分が上級の(日常会話ではそこまで使わない)語彙にも手を出し始めていることがわかった。また、中国語のレベルが高いと何度も言ってもらえて、素直に、自信を得られた。

もちろん、ほめられるために語学をやっているわけではないのだが、褒められたらシンプルに嬉しいし、これまでの勉強法も含めて自分の能力を評価してもらえた気分になり、今後の勉強にも前向きに取り組もうと思うことができる

いつもの先生に、苦手をみっちり指導してもらうのもいいが、たまには「はじめまして」の人と話して、客観的に自分の外国語能力に対するコメントをしてもらうのもいいもんだと思った。

読書量ふりかえり

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最近は3日に1冊のペースで本を読んでいる。速読しがちということもあるが、我ながら結構読めているなあと感心した。というのも、自分は基から本をたくさん読む人間だったというとそうではなく、たくさん本を読む時期と、全く読まない時期を交互に繰り返して今に至るからだ。本を読まなかった時期の自分からすると、最近の読書ペースは異常(だがそれが普通になっているのでもはや”ニューノーマル”)であり、信じがたい。
今回の記事では、何がきっかけでこの読書ペースになったのか、過去の読書量をふりかえりつつ考えてみたい。

大学受験期

記憶が確かなのがこのへんからなので、大学受験期(すなわち高校3年生)のときをふりかえってみると、高3の夏~1月まではよく本を読んでいたと思う。
 もちろん、一番読んでいたのは英単語帳だったのだが、それだけでなく、いわゆる世界史や日本史の教科書に出てくる有名な作品を読んでいた。
ただ、受験生で暇ではなかったこともあり、最後まで読破したのは南総里見八犬伝だけで、それ以外は1冊も読破できなかった記憶。というのも、

  1. 世界史や現代文、古文の試験で問われる文学作品を覚えるために読んでおこうと思ったから
  2. 図書館で勉強していたので、受験勉強に飽きたときの息抜きとして本を読んでいたから

とう理由で読書をしており、あくまで本当の目的は受験勉強だったからである。ちなみに、当時の自分は国語がとにかく苦手で、文章を読んだり書いたりするのは好きではなかった。そのためか、このとき手に取った『三酔人経綸問答』や『人間失格』は社会人になってから読み終えることになるのであった…。

▼唯一読了した滝沢馬琴の『南総里見八犬伝』。江戸時代版ドラゴンボール。挿絵がきれいだった。

bookmeter.com

大学入学直後

このころはほぼ読書はしていなかった記憶。部活しかしていなかった。典型的なモラトリアム。
ただ、このころから文章を読んだり書いたりすることが好きになり、ブログを書いたりするようになった。読書はしていなかったが、読書録を書く土台はこのころ出来上がったといえる。

留学中

1年間の交換留学をはさむ。留学前の多忙な生活から一転、異国の地で友人が少なく、できることもお金も少ない生活をスタートさせた。
あまりに暇すぎたので、留学先の図書館で毎日本を読んでいた(日本語の書籍も結構ある大学だった)。
主に読んでいたのは歴史や政治の本。留学先で仲良くなった友人と政治の話をすることが多かったのだが、知識がなさ過ぎたので本を読んで勉強した。このほかにも、留学先の国・地域に関する本をよく読んだ。

当時は毎朝8~10時まで中国語の授業を受けたあと、11時半ごろまで図書館で勉強と読書(、ときどき昼寝)をして、午後は勉強するかインターンにいくか、という生活だった。

留学終了~大学院修了

留学中に読書癖がついたので、帰国後も好きなジャンルの本(歴史や人類学)はよく読んでいた。教科書以外で特に印象に残っている本は以下。

『銃・病原菌・鉄 上』

『サピエンス全史 上 文明の構造と人類の幸福』

ただ、大学院の授業が始まるについて、本よりも論文を読むことが増えたので読書量は多くなかった。論文の息抜きを読書で行えるほど、文字を読むのは好きではなかった模様。

社会人

大学の図書のような、無料でふらっと立ち寄れて、本を借りられる場所が近くになかったので、読書量が激減。加えて、この時期は基本仕事に関する本しか読んでいなかったた。大学図書館のありがたみを社会人1年目で痛感した。

Kindle購入後

大学時代の友人からKindleを借りたところとても本が読みやすいことに気付き、Kindleを購入。ここから外出先でも本を読むようになり、読書量が増えた。
ペースとしては、月に10~15冊程度読むので、3日で1冊本を読み終えている計算になる。
仕事関連の本も読むが、これまで読んでこなかった小説も手に取ることが増え、自分の中の読書ジャンルが広がった。

また、よくつるむ友人の中に何人か、読書家や(読書していなくとも)教養が深い方々が4人いて、彼ら・彼女らの話を理解できるようになろう~という動機も、読書欲を後押ししている。

まとめ

読書ペースが上がったきっかけは、自分の興味関心…ではなく、Kindleのおかげで気軽に本を買って読書できるようになったからだった。学生時代は図書館で本を借り放題だったが、社会人になって(少なくとも今住んでいる所では)そうもいかなくなり、それが理由で読書量が減った。

しかし、Kindleを買ってから、どこに住んでいても読書や本に出会う機会を得られるようになった。しかも、家に本が溢れないという意味で、気兼ねなく本を買える。デジタル化の恩恵よ。

ちなみに最近の読書録はこちらにまとめているので、興味ある方はご覧ください。

mang2guo3.hatenablog.com

それでは、このへんで。

2021年9月の読書録

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あっというまに9月が終わってしまい、すっかり秋らしくなりました。
9月もそこそこ本を読んだので、振り返りたいと思います。

9月前半はITパスポート受験勉強をしていたので、あまり読書はできませんでした。

▼わりと無茶なスケジュール感で挑んだ受験の記録。
mang2guo3.hatenablog.com

なかなか本が読めず、焦る気持ちもありましたが、勉強の息抜きに読んだショーペンハウアー『読書について』を通じて、無理に多読する必要もないなとも思いました。

『読書について』は、ざっくりいうと、読書は人の考えを頭に流し込まれる行為なので、だらだら読んでも意味がないし、そもそも文章を書いて利益になる以上、カネ目的で書かれた書物もあるので、その点見極めて読みなさい、という内容の本です。やみくもに多読しているときに読むと、戒めになります。逆に、読むべき本としては古典や古くからある名作が挙げられていたことから、「よし、古典読むか」と思い、『武士道』『三酔人経綸問答』などを読むに至ったのでした。

 

9月の読書メーター
読んだ本の数:15
読んだページ数:3552
ナイス数:152

初恋 (光文社古典新訳文庫)初恋 (光文社古典新訳文庫)感想
恋した時の切なさと、焦燥感と、不安と、幸福感と…が細かく描写されていた。限られた登場人物のやりとりを読んでいく中で薄々令嬢の本命の人はわかっていたのだけど、初恋にしてこの結果は衝撃(ここは、作者のバックグラウンドとも関係しているらしい…)。主人公のウラジーミルは恋の切なさと、鞭すら受け入れられてしまう愛のパワーを知ることになるのだが、本人の恋が実ることはない。令嬢は美しくて賢くて、怖い人だなあと感じたけど、そんな賢い人でもいわゆる「過ち」と言われそうな恋に”堕ち”てしまい、人間らしさもあるなあと思った。
読了日:09月27日 著者:トゥルゲーネフ


大乗仏教―ブッダの教えはどこへ向かうのか (NHK出版新書 572)大乗仏教―ブッダの教えはどこへ向かうのか (NHK出版新書 572)感想
釈迦が唱えた仏教から、いかにして上座部仏教大乗仏教、さらには華厳経法華経、浄土宗…などなど多様な宗派が生まれたのかよくわかった。人々を苦しみから救うと言う点においてはどれも共通しているけれど、当時の社会とお上の思惑によって「苦しみから救う方法」が柔軟に変わっていったよう。あまり多様性に富んだために、ヒンドゥー教と近い考えになった結果、インドでは仏教が淘汰されてしまったと言うのは興味深かった。
読了日:09月26日 著者:佐々木 閑


自分を休ませる練習 しなやかに生きるためのマインドフルネス自分を休ませる練習 しなやかに生きるためのマインドフルネス感想
新型コロナ前は仕事に忙殺されてできなかったけど「歩くため」に歩くのは確かにいい。コロナ禍で在宅勤務が増え、体力が有り余って眠れず困ったので、あえて歩くようにしたら寝つきが良くなった。どこか目的地にいくためでなく、歩くこと自体が目的になっていいこともあるよね〜。あと、コロナ禍で始めたヨガが、瞑想とか邪念を払うとか、自律神経整えるとか…色々一気にできてメンタル整えるのに意外と効率的なんだなと思えた(効率的かどうかを考えるあたり、まだ「自分を休ませる」ことができてない感あるけど)。
読了日:09月26日 著者:矢作 直樹


三酔人経綸問答 (光文社古典新訳文庫)三酔人経綸問答 (光文社古典新訳文庫)感想
現代語訳+解説+原文の三部構成(原文は途中までしか読んでない)。高3で読んで挫折したが、今読むととても面白い。洋学紳士と豪傑君は、それぞれ理義を第一にして疑わない人と、力こそ正義と考える人の”思想を擬人化”したような“人物”だった。当時は自由・平等・友愛を唱える欧州の国々が軍事力でもって植民地を急拡大していて、道徳感が高ければ戦争がなくなるということではない。が、力が全てといえば国同士は戦いを続ける。結局、紳士君と豪傑君の理論にはどちらも無理があるという結論。ちなみに最適解は読者自ら考えろ…というオチ。
読了日:09月26日 著者:中江 兆民


武士道 (PHP文庫)武士道 (PHP文庫)感想
漠然と単語は聞くけど説明はしにくい武士道を体形にまとめた本を邦訳したもの。意外だったのは武士は数学はやらな買ったと言うもの。義を重んじ、損得勘定や打算で動くことを恥としたらしい(商業が蔑まらていたのも納得)。数学は損得を自覚するので武士は学ばなかったというが、本書にもあったように権力と富が武士と商人に分散してよかったのかも…。
読了日:09月25日 著者:新渡戸 稲造


(全文PDF・単語帳&過去問アプリ付)徹底攻略ITパスポート教科書+模擬問題 令和3年度 (徹底攻略シリーズ)(全文PDF・単語帳&過去問アプリ付)徹底攻略ITパスポート教科書+模擬問題 令和3年度 (徹底攻略シリーズ)感想
シラバス5.0対応、細かいところまでワンポイントとして説明されているので、体型的に細かいところまで把握しながら1分野ずつ消化したいタイプの自分には合っていた気がする(大学の勉強と普段の仕事で知っていた分野は流し読みだったけど)。説明が丁寧な分ページ数は多い。それなりに背景知識があって短期集中で取り組みたい人はボリューミーと感じるかも(そこは目的と自分の勉強スタイル次第かな)。確定値ではないけれど、即時採点では総合8割弱取れていたので、受かったんじゃないかと思う。
読了日:09月20日 著者:間久保 恭子


読書について (光文社古典新訳文庫)読書について (光文社古典新訳文庫)感想
読書は他人の考えが頭を駆け巡っている状態であって、自分の頭で思索している状態ではない、というのはごもっともなご指摘。自分あんまり思索しながら本読んでない(というか上手くできてたことあったからな?)と反省しつつ読んだ。並行して読んでいる新渡戸稲造の『武士道』にも、本を読んで知識だけがある人は機械と同じ、という内容が含まれていて、知識って持ってるだけでは価値にならないなあと痛感した。そもそも、思索に至るような情熱を持たないことにはスタート地点にすら立てないのだけど…。簡潔に内容濃くかかれていておすすめの本。
読了日:09月12日 著者:アルトゥール ショーペンハウアー


ビジネスパーソンのための世界情勢を読み解く10の視点 ベルリンの壁からメキシコの壁へビジネスパーソンのための世界情勢を読み解く10の視点 ベルリンの壁からメキシコの壁へ感想
最も印象的だったのはベルリンの壁崩壊の話。ドイツ統一に限らず、アラブの春にも言えることかもしれないけれど、世の中が動くときにはルールを押し流す勢いがあるというのは、自分が仕事をするときにも意識した方が良い点だと思った。どちらかというとルール遵守タイプと思っているが、世の中が大きく動くときに動きではなくルールばかり見ていると、大事な変化を見逃しかねない。トランプ政権発足後に出た本なので内容はちょい古いけれど、歴史的な部分については今読んでも勉強になる。
読了日:09月11日 著者:森 千春


大学4年間の国際政治学が10時間でざっと学べる大学4年間の国際政治学が10時間でざっと学べる感想
国際政治入門書2冊目だったので、1冊目と共通しているか箇所は復習のつもりで読んだ。死活的国益は相互尊重されると思いきや、実はそうとは限らないというのが意外だったが、ベトナム戦争の例を聞くと納得。
読了日:09月09日 著者:小原 雅博


東大白熱ゼミ 国際政治の授業東大白熱ゼミ 国際政治の授業感想
今まで触れてこなかった政治系の分野について勉強する必要があったので手に取った。国際政治はプレーヤー全員に共通のルール・価値がない中で、国益追求のために妥協もしつつ進められるもの。プレーヤーの数だけ正義があり、約200の国・地域が全会一致で頷けるような状況は難しいが、それはある意味国際平和が現在進行形で模索されていることの裏返しでもある。世界全体を震撼させる危機が訪れれば、万人団結するのではという指摘もあったが、新型コロナを経て進んだのはむしろ分断なのではと思い、平和と協力への収斂は難しそうだなと感じた。
読了日:09月07日 著者:小原 雅博

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動物のお医者さん (1) (花とゆめCOMICS)動物のお医者さん (1) (花とゆめCOMICS)感想
Kindle unlimited で読めるようになっていた。母がこの漫画好きで実家で自分もよく読んでいたのだが、院生生活を終えて読むとまた違った印象。漆原教授に勝る変人はいなかったけど、ゴーイングマイウェイな教授いたなあ…笑。あと、菱沼さんみたいに学部生と距離近い不思議な院生もいた笑。
読了日:09月04日 著者:佐々木 倫子


コンビニ人間コンビニ人間感想
「普通」が何かを考えさせられる。普通から外れすぎないことを望み、外れることに焦ったり悩んだりすることはたくさんあるし、おそらく誰しもあるのではと思う。むしろ、焦り、悩むのが「普通」の人間なのかもと思う。他方、主人公はそんなことにすら悩んでいなくて、本当に「普通が分からない」ことが伝わってきた…。 上述に照らすとおそらく自分は「普通」の人間で、主人公から見たら「なんでそんなに周りの人から干渉されてるの?」と疑問に思う対象なのかもなあ。
読了日:09月04日 著者:村田 沙耶香

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26文字のラブレター26文字のラブレター感想
「ざんぎり頭を叩いてみれば文明開花の音がする」は聞いたことがあったけど、これを都々逸(どどいつ)ということは知らなかった。独特のリズム感があって、実は韻を踏んでいたり、掛詞になっていたり、ことば遊びみたい。たとえば「澄んできこえる待つ夜の鐘はこんと鳴るのがにくらしい」の「こん」は擬音語であり「来ん(=来ない)」にも聞こえる、など。都々逸の作り方コラムもあって、面白かった。相手を想う夜、悲しみに耽る夜など、いろいろな場面で詠まれた都々逸が収録されているけれど、どれも語呂良く、素敵なものばかり。
読了日:09月03日 著者: 

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彼岸花が咲く島彼岸花が咲く島感想
謎の島に流れ着いた主人公は、その島の統治を行う「ノロ」目指すことになる。ノロは島の歴史を担い、専用の言語を操るが、女性しかなることができない。家族感も男女の感覚も日本と異なる設定で、言葉も日本語と台湾華語が混ざったような不思議な感じ。ノロが担う歴史を知った時、どう思うのかは人それぞれかな。平和そうだけど、知るものと知らざるものがいて、後者はまさに「知らぬが仏」のゆとりの中で生きているように思えた。あと、「彼岸花」って名前だけど、おそらく本当は彼岸花ではない別の花で麻薬じゃないかなと思ったり…。
読了日:09月02日 著者:李 琴峰


弱いメンタルに劇的に効く アスリートの言葉――スポーツメンタルコーチが教える“逆境”の乗り越え方弱いメンタルに劇的に効く アスリートの言葉――スポーツメンタルコーチが教える“逆境”の乗り越え方感想
スポーツでも仕事でも、何かを成し遂げた時に「運が良かった」と言ったり、謙遜したりすることがあり、それが美徳とされている風潮もある。でも、コーチングという観点ではそれってあまり意味がなく、よかったところ、できなかったところをよくするための改善点を明確にすることこそ次につながる。他人を褒めるのが上手い人は、自分の長所も見つけることができる人っていうのは良い考え方だなあと思った。長所があるのに「いや、運だから」としてしまうのはもったいないし、能力を見落とすに近いのかも(あえて長所を他人に伝えるかは別として)。
読了日:09月01日 著者:鈴木颯人

読書メーター

ITパスポート受験記まとめ

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ITパスポートを受験しようと思い立ち、諸事情を考慮した結果11日間で試験勉強をすることになった。結果的に、ある程度背景知識を備えた状態で準備を開始したので、ゼロから準備というわけではなかったが、社会人になってからここまで隙間時間を意識して勉強したことはそうそうなかった気がするので、受験記を書いてみた。

試験の正式な結果はまだ出ていないが、即時採点の結果では7割強とれていたので、おそらく合格できるのではと思っている。本当は正式な合格通知を待ってからこういう記事を書くべきなのだろうけれど、合格通知が来る頃にはきっと別のことに夢中になっていると思うし、勉強方法をふりかえるなんてしない(し、記憶力的にもできない)気がしたので、忘れないうちに書くことにした。

受験記まとめ

受験を決めたら、まずは情報収集。本来であればこのタイミングで受験日程も決めるべきなのだが、諸事情によりゴール設定は後日に持ち越し、大まかに2週間程度で勉強するという目標を立てて準備開始。

試験の概要を把握し、過去問を解き、自分の立ち位置を確認した。最初に過去問を問いて実力を把握するというのは、大学受験のときにもよくやった勉強法。社会人生活において、大学受験の知識をそのまま使う機会は多くなくとも、受験を通じて確立させた「自分の勉強方法の型」は役立つことがそこそこある。今回もその機会の一つだった。

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その後、試験日程を決めて受験申し込みを行った。

参考書も購入し勉強計画策定。試験日程から逆算して勉強スケジュールを決める。スケジュールにのっとり、参考書を頭からこなす。

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勉強方法の見直しと効率化をはかりつつ、参考書理解+演習(復習)を並行して進めた。このプロセスで、自分は手を動かさないとモノを覚えられないのだと実感した。

最期は問題演習を行って、実力が合格水準に達していることを確認。試験に挑んだ。

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勉強に使ったツールまとめ

詳細な使い方は、受験記②③を参照。

参考書:徹底攻略ITパスポート教科書+模擬問題 令和3年度 - インプレスブックス

過去問:ITパスポート過去問道場|ITパスポート試験ドットコム

まとめノート作成:GoodNotes | Best Note-Taking App for iPad

所感

今回の試験勉強で、ITパスポート合格水準程度の知識を得ることができたといえるが、個人的にはそれだけでなく、自分の勉強方法を振り返ることもできたと思う。例えば、知識を頭に入れるためには自分は何をすればいいのか、どういう環境でどういう勉強をすることが自分にとっては効率的なのか、顧みる良い機会になった。

自分に合った勉強法をまとめているので、これが他の誰かの役に立つかと言われると、役に立つところもあれば、全くそうでもないこともあるかもしれないが、勉強方法を模索している方がいらっしゃれば、ITパスポート対策の1ケースとしてとらえていただければ幸いである。

ちなみに、今回の受験結果は以下の記事にまとめている。

mang2guo3.hatenablog.com

ITパスポート受験記③(勉強方法確立~試験当日編)

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ITパスポート受験記第3弾。前回は勉強開始直後の様子までをメモしたが、今回は、中盤、終盤、試験当日についてのまとめ。

試験対策

当初スケジュールより勉強が遅れ気味に

主要3分野のストラテジ系は大学で勉強したことがある内容が多かった一方、勉強序盤でスピード感がつかめていなかったこともあり、背景知識はあるのに想定以上に時間がかかった。結果、当初予定の3日で勉強が終わらず、4日かかってしまった。
※そもそも論だが、試験を11日で受験しようと思うこと自体が割と無茶。時間の制約がなければ、短期集中であっても5日×3分野+5日演習と復習=20日くらいで取り組んだ方がいい、と個人的に思った。

続くマネジメント系、テクノロジ系は背景知識が相対的に少ないため、ストラテジ系よりも勉強に時間がかかると思い、勉強方法を見直すことにした。

勉強方法見直し

隙間時間でテキストを読むも、全く覚えられず

基礎知識のたたきこみは、Kindleでテキストを読みながら、iPadでまとめノートをつくる、という形式だったため、必然的に机と椅子がそろった環境(=家やカフェ)で勉強するにとどまっていた。

しかし、このまとめノートに時間がかかるので、この時間をカットできないかと考えた。そこで電車でテキストを読む(ノートは取らない)方式を取り入れてみた。

結果、手を動かさないため眠くなりやすくなった上に、読んでも内容が3割程度しか入ってこず、勉強速度は上がらなかった。むしろ、自分は、テキストを目で見るだけでなく、手を動かして文字を書くことで理解が深まるタイプということがわかったので、時間はかかるがノートまとめは継続することにした。

自宅でテキスト読み込み、隙間時間で演習

上述のとおり、引き続き机と椅子がそろった環境でテキストの読み込みを行う方式を続けることにした。しかし、電車に乗っている時間(=隙間時間)がもったいないので、この時間に問題演習を行うことにした。問題演習は、前回も紹介した以下のサイトの「過去問道場」で行ことができる。

www.itpassportsiken.com

過去問道場は、一部プラグインの関係で解説が表示されない場合があるものの、スマホでも演習ができるので、隙間時間の勉強にぴったりだと思う。アカウント登録をすると進捗や正答率のログが残るので、苦手把握にも便利だ。また、分野を指定したり、計算問題のありなしを設定したうえで演習ができるのもありがたかった。

過去問道場の活用方法(筆者の場合)

①前日にテキストでA分野を勉強
②翌朝の通勤電車でA分野のみ過去問道場で復習
③夜の通勤電車で、これまで学んだ分野の総復習(=毎日少しずつ分野が広がっていく)

この方法で、テキストを使った勉強では毎日新しいことを勉強しつつ、隙間時間には過去問道場でこれまでの学習内容の定着を図った

直前の腕試し

試験前日、「過去問道場」にて、腕だめしとして模擬試験形式の過去問演習を行った。本来であれば本番同様100問取り組むべきなのだが、時間がないので50問で実施した(半分の問題数で設定できるのもありがたい)。

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50問でできるのは、時間のない(私のような計画性に欠ける)人間にとっては非常にありがたい。シラバス5.0になってから問題に限定して取り組んでも良かったかもしれない。

演習の結果をみると、やや分野にばらつきがあるものの、合格基準はクリアしていそう。過去問ベースなため、シラバス5.0への変更に伴って追加された分野が、本番どの程度できるかやや不安ではあったが、合格のための基礎体力は身につけられたと実感。

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合格基準は総合点6割(と分野別ですべて3割以上正解)に達すること。よほどのへまをしなければ合格できるのではと、明るい気持ちになった。

試験当日

電車を乗り過ごすハプニングはあったものの、試験開始15分前に到着。9時から試験開始。

正直前日にやった演習よりも問題が難しく感じられ、途中で「落ちたかもしれないな…」と弱気になりながら2時間みっちり使い果たした。試験が早く終わったら試験を早く終了することも可能なのだが、後で解こうと飛ばした問題に取り組んだり、見直しをしたりしていたら1時間50分たっていた。見直しのおかげで3問ほどうっかりミスに気付いたので、やはり、振り返りは重要。

試験結果レポート(速報値)

試験結果はその場で表示され、当日中にメールでも閲覧URLが送付される。この点数は速報値のような位置づけで、正式な合否は別途通知される。

いろいろなブログを読んだところ、この結果レポートの点数が合格基準を上回っていれば、高確率で合格らしい。私の場合は、分野別でそれぞれ7~8割(予想に反してマネジメント系の得点が高かった)、総合点は795/1,000点だったので、おそらく合格したのでは、と思う。ちなみに、総合点については、前日の予想問題に近い割合だったので、驚いた(笑)

正式発表は翌月に知らされるらしいので、最終的な結果はわかり次第加筆したい。

ITパスポート受験記②(ゴール設定~勉強開始編)

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ITパスポート受験記の第2弾。前回記事はこちら

本記事は、試験日(=ゴール)設定から、教材購入、勉強開始までの流れをまとめている。

受験日決定(ゴール設定)

受験を決意した段階では、受験日を決めていなかったので、まずは試験の日程を選ぶことにした。パスポートは試験日程を自分で選ぶことができる(一定期間内であれば変更も可)ため、スケジュールが見えた時点で受験日を決定した。

当初は3週間ほどかけて勉強しようと思っていたが、様々な事情が重なり、試験勉強を開始して(前回記事の実力把握)から11日後に試験を受けることに決めた。ITパスポートを知るきっかけとなったYouTube企画に近いスケジュール感になってしまったことに、自分でも苦笑した。

教材購入

調べたところによると、以下のサイトだけで合格する人もいらっしゃるようだが、自分は1冊やりこむテキストがほしい質なので、教材を購入することにした。

www.itpassportsiken.com

先のYoutubeで、ITパスポートはシラバスのバージョンが重要であることが大切と知ったので、『徹底攻略ITパスポート教科書+模擬問題 令和3年度』Kindleで購入した。

book.impress.co.jp

この教材を選んだ理由は以下のとおり。

  • Kindleで読める(重い本は持ち歩きにくく、隙間時間での勉強がしにくいため)
  • モノクロでも要点がわかる(Kindleで読んでも要点がわかる)
  • 細かい点までカバーされている(覚えられるかはさておき、細かいところまでカバーされているテキストが好きだから)
  • フォント、レイアウトが見やすい(読みにくい本は開きたくなくなるから)

勉強開始(とりあえず感触を伺う)

さっそくテキストを開いて、勉強開始。初回の実力把握で、出題形式や英単語3文字(用語の頭文字をとったもの)が多く出るということは知っていたので、その点をふまえつつ勉強を進めた。

大まかな勉強計画は以下のとおり。

  1. 試験3日前までにテキストを読み終える。
    試験まで11日なので、3日で1分野ずつ(ストラテジ系→マネジメント系→テクノロジ系。合計9日間)終わらせる。
  2. 試験2日前~前日に本番形式の模試をやり、苦手分野を復習。

まずはストラテジ系からスタート。テキストは分野ごとに①解説、②演習の順で構成されているため、解説ページを読んで重要そうな部分をノートにまとめる→演習を行う、という方法で勉強した。後から振り返ると、テキストに演習が挿入されていて、適度にアウトプットのタイミングがあったのは良かったと思う(この記事は試験後に執筆)。インプットだけでは知識はすぐ忘れ去られてしまうこともあるが、問題文や選択肢を読むことで、用語の端的な説明を見る機会も増えるためだ。

たとえば、ロングテールについては、サイトの用語集と過去問題ではそれぞれ以下のように記載されている。過去問の方が簡潔かつ、他の用語と比べてその用語に特徴的な点だけを説明しているので、違いを理解しやすい。

用語集

膨大な商品を低コストで扱うことできるインターネットを使った商品販売では、実店舗では陳列されないような販売機会の少ない商品であっても数多く取り揃えることで十分な売上を確保できるという経済理論。

過去問題

販売に必要なコストが少ないので,売上高の小さな商品を数多く取り扱うことによって利益を上げられること。

ストラテジ系については、大学時代に学んだ内容も多いため、新しい知識を入れるというよりも、かつて学んだことの復習というスタンス。そのため、勉強の進みは割と早かった(ノートまとめが少なくて済んだため)。他方、背景知識が相対的に少ないマネジメント系やテクノロジ系を同じ方法・スピード感で勉強するのはやや厳しいのではという懸念も抱いていた。

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ノートの一例。iPadにGoodnotesをインストールし、ここにメモをしていた。写真では手書きメモのみだが、実際にはテキストのスクリーンショットを貼ったページもあった(書くのに時間がかかるため)。

③につづく。